【NEWS!!】速報:リージョナルフィッシュ社が宮津市から“撤退”

NEWS!!

毎日新聞は2025821日付丹波・丹後版で、「ゲノム編集魚養殖場閉鎖 返礼品は受け付け停止 宮津 /京都」と報道しました。

記事の要旨は、①ゲノム編集魚を開発・養殖・販売しているリージョナルフィッシュ社は、宮津市の陸上養殖施設を閉鎖した、②宮津市に対して、宮津市での養殖事業を取りやめて撤退すると通知があった、③ふるさと納税返礼品に指定されていたゲノム編集魚(トラフグ・マダイ)を20255月末での受け付け停止とした、というものです。

また続報「『確たる方針ない』 事業者が対応回答 宮津・ゲノム編集 /京都」では、リージョナルフィッシュ社は「撤退ではなく、撤去である」と主張しているものの、宮津市での今度の展開については確たる方針がなく、事実上の“撤退”であることも明らかになりました。

この報道に対して、宮津市でゲノム編集魚問題に取り組んできた「宮津∞麦のね宙ふねっとワーク(ムギフネ)」の共同代表で、釣り船の船長でもある井口NOCOさんからコメントが届きました。

宮津 ゲノム編集魚養殖場閉鎖
返礼品は受け付け停止 事業取りやめ
リージョナルフィッシュ社”撤退”

ムギフネの仲間から一報を受けたのは、宮津湾の海の上。ちょうどそのとき、美しいマダイやレンコダイが釣れました。
日本三景天橋立。美味しい魚。
それ以上に求めていたものはなんだったのでしょうか。

2021年に宮津市のふるさと納税返礼品にゲノム編集とらふぐが出品されてから、この問題をずっと取材している毎日新聞社の塩田記者によると、リージョナルフィッシュ社は今回の取材依頼に対していつものように返答なしでしたが、宮津市や地元関係者への取材で確証を得られてのスクープ報道となったそうです。

この報道を受け、昨日(記事が掲載された翌日)は、ムギフネの活動を支えてくれた漁師さんやお世話になった方々に記事のコピーを持ってお知らせに走り、ご報告が遅くなってしまったことをお詫びしました。
釣り船の師匠から、「やったな! よくがんばったな」と言ってもらえて、初めて涙がこぼれました。

7月にはゲノム編集魚の養殖場のある栗田地区での、関西電力との交渉をされてきた地元委員会の会議に呼んでいただき、サスティナブルパークへのリージョナルフィッシュ社の参入に明確に反対の意思を示された文章をいただきました。その方々には今年2月の院内集会、3月の記者会見の報道や資料、リージョナルフィッシュ社代理人弁護士からの「訴訟する」という数十枚にわたる恫喝文、今までの経緯をお渡ししたところ、記者会見にも足を運んでくださり、「国会議員さんも動いてくれるような大問題なんだ」と驚いておられました。院内集会や記者会見について、詳しくはOKシードプロジェクトさんがまとめてくださっています。https://v3.okseed.jp/topics/gefish

リージョナルフィッシュ側が市民の声を抑え込もうとしたことで、わたしたちは大変な思いもしましたが、地元の方々に企業として問題があること、都合のよいところにしか対話に応じない姿勢を知ってもらうことができました。

本日の毎日新聞の報道に対してリージョナルフィッシュ社から抗議があったようで、「撤退ではなく建物の撤去」とのことですが、海に面しているうえ、多くの空き地のある宮津市。国から数十億の多額の助成金を受けている企業ですから、どこにでも近くに移転できたはずです。受け入れてくれるところがあったのなら。地元の反対があればサスティナブルパークへの参入が難しいと踏んでの撤退だと思います。

「すべて決まってからお知らせ」がお決まりの宮津市政。世界初のゲノム編集魚施設ができていたことも、地元には知らせていませんでした。

海は繋がっていますから、宮津にも、世界中のどこにもゲノム編集魚施設は作らせない!
今後も気を抜かずに、また、お世話になった方々へ恩返しができるようにがんばっていきます。

ゲノム編集魚のふるさと納税返礼品取り下げへの署名をしてくださった1661名の皆様。
何度も宮津に足を運んでくださったOKシードプロジェクト事務局の方々や運営委員の皆様。
「宮津が大変なんです!」とのSOSに、宮津市長に会いにきてくれた元農水大臣の山田正彦様。
京都集会(ゲノム編集魚を考える市民集会in京都)を共催してくださった日本消費者連盟や遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンのみなさん、登壇してくださった安田節子様、河田昌東様、天笠啓祐様、松平尚也様。
ふるさと納税返礼品取り下げの請願に賛同してくれた宮津市議会の宇都宮議員、久保議員、小濃議員、河原議員。
陳情に快く応じてくださった衆参国会議員の皆様。
無償で支えてくれた上林弁護士、永井弁護士。
踏まれるほどに強くなる!ムギフネの仲間たち!
ここには到底書ききれないほどに、本当にたくさんの方々の力で勝ち取った“撤退”です。
その中でもムギフネ結成のキッカケとなり、間違いなくこのゲノム編集問題、日本の食の安全のキーパーソンであるOKシードプロジェクト事務局長・印鑰智哉さんに最大の感謝を捧げたいです。

今日は釣り船から戻って、昼からはフリースクールの子どもたちと海へ。
遠くに見えるのはリージョナルフィッシュ社のあった元関西電力エネルギー研究所。取り壊しが進み、2028年サスティナブルパークとして再開発予定です。

本当のサスティナブル、持続可能とは何か。
それは、子どもたちや誰もが安心して遊べる海、安全な食べ物、自然との共存以外にないと信じています。

リージョナルフィッシュ社はほかの県に行くとのことですが、宮城県気仙沼の津波被害跡地に陸上養殖施設を建設中。
とんでもない! これを許せば能登に広がる可能性も。
言葉より行動で! ムギフネは今後も帆を張り、走り続けます。
どうか皆様、この記事をぜひシェアしていただいて、ご自身の想いをのせて、ゲノム編集にNO!の表明アクションをしてください。

リージョナルフィッシュ社は、関西電力の「宮津エネルギー研究所」の一角でゲノム編集魚の養殖を行っていましたが、宮津エネルギー研究所は20235月で廃止となり、その跡地は京都府・宮津市・関西電力などによってサステナブルパークとして企業誘致が行われています。当初は、リージョナルフィッシュ社がこのサステナブルパークに大規模な養殖場を建設するのではないかとの懸念もありましたが、今回の毎日新聞の報道で“撤退”が明らかになりました。

宮津市のふるさと納税返礼品について関連サイトを確認したところ、楽天ふるさと納税ふるさとチョイスANAふるさと納税などでは返礼品の掲載はあるものの、「受け付け終了」などと表示されていました。また「ふるなび」では、該当する商品がないと表示されました。

ムギフネのNOCOさんたちは、宮津市のふるさと納税返礼品からゲノム編集魚を外すように宮津市議会に請願を提出するなどの行動をしてきましたが、宮津市は受け入れませんでした。逆にリージョナルフィッシュ社からは、訴訟をちらつかせて恫喝する文書が代理人弁護士事務所からムギフネの共同代表宛に何度も送付されるなど、強い圧力を受けてきました。

こうした問題を明らかにするように、OKシードプロジェクト・日本消費者連盟・遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンと院内集会を開催したり、ムギフネの記者会見に協力してきました。このような活動によって、地元の方々にもゲノム編集魚やリージョナルフィッシュ社の問題点が共有できたのではないでしょうか。

今後ともみなさんのご支援とご協力をお願いします。また、みなさんの地域でゲノム編集に関わる問題が起こったときには、OKシードプロジェクトまでご一報ください。
(原野好正/OKシードプロジェクト副事務局長)

参照

リージョナルフィッシュ社からのスラップ訴訟の脅しに関する記者会見

NEWS!!】ゲノム編集魚はサスティブルでない! 〜院内集会でその実態が明らかに

NEWS!!】速報:ゲノム編集魚に関する院内集会が開催されました 

「ゲノム編集魚を考える市民集会in京都」開催のご報告

ゲノム編集トラフグのふるさと納税返礼品に関する請願(京都府宮津市)に関するプレスリリース(その2) 

ゲノム編集トラフグのふるさと納税返礼品に関する請願(京都府宮津市)に関するプレスリリース

2023214日の記者会見の動画公開と各報道のお知らせ 

たねまきコラム:宮津出身の私がゲノム編集魚は良くないと考えるワケ /その1.ふるさと宮津での思い出 

たねまきコラム:日本三景天橋立の海と命を守りたい!ムギフネ奮闘の軌跡 

竜宮城と秘密養殖場-宮津ツアーリポート

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