「ゲノム編集魚を考える市民集会in京都」開催のご報告
ゲノム編集に関して初となる大規模な集会「ゲノム編集魚を考える市民集会in京都」を9月23日に開催し、OKシードプロジェクトも呼びかけ団体として実行委員会に参加しました。関西地区だけに限らず全国からもたくさんの方が駆けつけてくださり、会場は超満員となりました。会場参加の方、オンラインやサテライト会場でご参加いただいた方、そしてご賛同やご寄付を寄せてくださった方、みなさま本当にありがとうございました。
詳しい報告は集会のWebサイトからぜひお読みください!
◆ゲノム編集魚を考える市民集会IN京都の特設サイトはコチラ
https://yoccola.wixsite.com/no-genomeeditingfish/projects-7
◆動画が公開されました!
今回、パネリストとして登壇された京都府宮津市の「麦のね宙ふねっとワーク」のNOCOさん、そして現地で参加してくださった兵庫県のOKシードプロジェクトのサポ―ターの方に感想を寄せていただきましたので、ご紹介します。
「ゲノム編集魚を考える市民集会in京都」へのご参加ありがとうございました/ 宮津 麦のね宙ふねっとワーク NOCO
宮津の麦のね宙ふねっとワークのNOCOです。
9月23日から、あっという間の1か月でしたが、いまだ余韻が残って、思い出しては心が熱く、温かくそしてこの後、どんな困難があって、立ちあがろう!と何度でも思い起こさせる、本当に素晴らしい集会でした。
この日は多くのイベントや学校行事なども重なっていて、受付開始当初はあまり予約の人数が伸びず、実行委員会でも心配する声もあり不安な気持ちもありました。当日が近づくにつれてどんどん予約が入り出し、当日は飛び込みでなんとか参加したい!と詰めかけた方も多数いて、予想もしていなかった人数に膨れ上がり、受付をお手伝いしてくださったみなさんも対応に追われました。
終了当初は当日の混乱もあり、集計は500人に満たないかどうかというところでしたが、最終的に合計638名!=会場253名、オンライン385名
(うちサテライト会場3か所40名)と、本当にたくさんの方に関心を寄せていただいたことに、驚きと、感謝の気持ちでいっぱいです。そして人数以上に、会場に来られた皆さんをステージ側からしっかりと見させていただいていましたが、長丁場の集会にも関わらず参加者の皆様が熱心にメモを取り、食い入るように投影された資料を見つめ、一つ一つの言葉を見逃すまいと、真剣な眼差し。会場は熱気に包まれていました。
OKシードプロジェクト共同代表の中村陽子さんの、優しくも心強い開会の挨拶から、最後の漁業関係者さんからの拍手が自然と湧き上がったエンディングまで、見どころ聞きどころ満載!これだけの登壇者が一同に集い、世界で初めての、ゲノム編集魚について歴史に残るシンポジウムであったと思います。
アンケートを見させていただきましたが、こんなにたくさんの文字が書かれたアンケートは初めて!というくらい、今後それぞれが自身の取り組みとしてどうしていくかなど、熱意のあるメッセージや感想に、また心が熱くなりました。
オンラインの配信では音声が聞き取りづらかったのが残念という声が多く、大変申し訳ありませんでした。
当日会場のWi-Fiがつながらないというトラブルに見舞われたなか、日本消費者連盟の担当者さんがお一人でオペレートしてくださって、大変だったと思います。
今後も集会のウェブサイトは残しておきますが、ぜひとも見ていただきたいのが、賛同者さんからのコメントです。講演内容ももちろんですが、このゲノム編集問題の本質が賛同してくださった皆さんのコメントから浮き彫りになっていると思います。
2021年12月に、OKシードプロジェクト事務局長の印鑰さんのSNSで初めて宮津でゲノム編集トラフグがふるさと納税返礼品になったことを知り、サポーターだった女性と連絡を取り合い、宮津市役所に駆け込んでから2年も経ちました。当初宮津市の担当職員さんは 全く悪びれもせず、国が認めているし、安全だと一点張りで、どうすればわかってもらえるのだろうと途方に暮れました。
今も市長や市役所の対応は変わらずですが、京都市内でもこれだけの関心があることを示すことができました。いまだに宮津市のふるさと納税返礼品からは、ゲノム編集トラフグは取り下げに至っていませんが、京都市内の方やオンラインで全国のたくさんの方々にこの技術の危険性や、地元市民や漁業者は知らされないままに、勝手に進められていることをお伝えできたことだけでも大きな意味がありました。大手のメディアはなかなか取り上げてくれませんが、ひとりがひとりに伝えれば、まずは友人や家族から、どんどんと広がっていくはずです。智慧は、言葉は、文字は力になると信じています。
OKシードプロジェクトさんには呼びかけ団体、実行委員、司会、パネリストとして多方でご参加、ご協力いただき、心からの感謝を申し上げたいです。サポーターの皆様、どうかこの問題を自分ごとと捉えて、ぜひ広めてください!
実際、もう宮津以外でも、ゲノム編集魚の陸上養殖がどんどん始まっています。リージョナルフィッシュ社は大企業と手を組み、国から莫大な資金援助を受けて、消費者の声などそっちのけで突き進んでいます。 ”ゲノム編集”の表示をすれば国もリージョナルフィッシュ社も売れないことがわかっていて、国は表示なしに売ることをまともな議論もないままに流通を認めてしまっています。今後は魚にとどまらず、畜産や、果ては人間にゲノム編集が施されてしまうでしょう。野菜も米も、なし崩し的に届出されて流通が進んでしまえば、日本の食も地域の伝統文化もめちゃくちゃになってしまいます。
集会の前に、京都タワーの前で街頭アピールをしました。足早に、明らかに迷惑そうな顔で過ぎ去る方達に、どうやって伝えていったらいいのか。日本中が、NO!の声をあげることを特殊なことだと思わせるような空気に包まれています。
今後陸上養殖施設が出来るだろう場所は、海沿いの小さな街が狙われると予想されます。都会より、もっと声があげにくいかもしれません。でも、今回の京都集会のような会が開かれていけば、一大消費地である中心地で、そんな魚は食べたくない、買いたくない!との声があれば地方も無視はできません。
それぞれの居場所で、まずは小さな取り組みでもよいから、やってみることが大切です。それを体現できたのが、今回の京都集会でした。参加してくださった皆様、関わってくださった方々のアクション、気持ちを決して無駄にしないように、麦のね宙ふねっとワークは小さな市民グループですが、踏まれても踏まれても立ち上がり、いつでも帆を張り、風を受けて前に進みます。
蒔いたタネは、まだ芽を出したばかり。冬の寒さで萎れてしまわないよう、どうかご一緒に、水を、太陽を。ゲノム編集のように遺伝子操作でなく、温かい人の手と手で大きな大きな木に育ててください。
集会から1ヶ月経ちましたので、動画が無料公開されました!
ぜひ何度でも見返して、ゲノム編集魚についての学習に、大切な方へのお知らせに、お役立ていただければ幸いです∞
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「ゲノム編集魚を考える市民集会in京都」参加レポート/個人サポーター A.S 「私たちの食卓を守るために声をあげよう!」
遺伝子操作された食品などから、現在そして未来の食卓を守るために、私たちにできることは日々の選択からあることを改めて学びました。
午前中、集会に向け京都駅前で「未来の食卓を守ろう」と各団体からアピールが行われました。子どもたちに遺伝子操作された食品をたべさせたくない!と力強く訴えかける声は、必ず誰かの耳に届いていると思いました。
午後からの講演会は、安田節子さんの基調講演からスタート。天笠啓祐さん、河田昌東さん、印鑰智哉さん、松平尚也さん、NOCOさんから、この京都で推し進められるゲノム編集魚の開発・養殖の中止を求めること、宮津市のふるさと納税品の返礼品取り下げ要望に対する背景を詳しくお話頂きました。
ゲノム編集は制御できない技術であり、原発と同じ。原発事故で発生した汚染水、放射能と同様に、ゲノム編集含む遺伝子操作されたものは、一度自然界に出てしまうと人間には為す術もありません。表示がないので避けることもできません。利する人と被害を被る人との分断も招きます。不自然で制御不能な遺伝子操作食品は、決して食糧問題の解決にはならないです。私たちはその危険性を知り、予防原則に立ち禁止すべき!と安田さんは言われます。
具体的に、自治体条例でゲノム編集など遺伝子操作食品の生産・流通・販売禁止・表示義務を求めることや、宮津市の取り組みのように行政、議会や企業に市民の声を届け続けることができます。また、「私たちはゲノム編集食品のモルモットにはならない!買わない!食べない!生産させない!」を合言葉に、運動を諦めないことがなによりも重要だと感じます。
全国から600名を越える方々が集会に参加し、賛同は92団体、個人は355名、今もなお賛同が集まり続けているそうです。この集会に参加・賛同することでさらなるアクションにつながります。今回は第一線で魚を扱う生産者から「遺伝子操作されたものは今後一切扱いません」と宣言を聞かせていただきました。大変勇気のいるアクションで、言葉の重みを感じました。
実行委員会の遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン、OKシードプロジェクト、日本消費者連盟、麦のね宙ふねっとワークの呼びかけ団体のみなさま、コープ自然派京都のみなさま、開催ありがとうございました。