【NEWS!!】ゲノム編集ジャガイモが市場に登場?

NEWS!!

20241016日、ゲノム編集ジャガイモの届出が消費者庁で受理されました。この届出によって、日本で届出されたゲノム編集食品は7品目となりました。

届け出をしたのは、J.R. Simplot Company(シンプロット社)という米国の企業です。シンプロット社は世界で初めて冷凍フライドポテトを開発した企業で、ファストフードチェーンなどを取引先としています。

このゲノム編集ジャガイモは、「高小型塊茎数ジャガイモ品種JA36」という品種です。CRISPR/Cas9を用いて、「ビンチェ」という品種のジャガイモの遺伝子の一部を欠損させることで、1株あたりの塊茎(ジャガイモの実のこと)の数が増加するといいます。ただし、現時点(2025/02/25)では、「上市未定」、つまり販売時期まだ決まっていないようです。

ところで、植物防疫法で、センチュウなどの病害虫発生国である欧州やアメリカ大陸などからの生のジャガイモを輸入することは禁止されています。したがってこのゲノム編集ジャガイモも、生で輸入されたり、国内で栽培されることはないと思われます。つまり、もし日本で販売されるとすると、冷凍ジャガイモとして輸入される可能性が高いのでしょう。

ハンバーガーショップやファストフード店では、冷凍のフライドポテトを使用しているところが多いでしょう。また、コンビニエンスストアでも、フライドポテトやハッシュドポテトなどのジャガイモ商品がたくさんあります。また、一般消費者向けの冷凍食品でも、ジャガイモを使用した商品はたくさんあります。いつの日かそれらの食品にゲノム編集ジャガイモが使用されることがないか、不安になります。

そこで、日本消費者連盟と遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーンは、ポテト製品を販売する外食産業や加工品メーカーなど33社に下記のような質問を送付しました。

1、貴社は、このゲノム編集ジャガイモを使用する可能性はありますか。
2、もし使用する場合は、その理由をお答えください。また、使用する場合、メニュー等にゲノム編集ジャガイモであることを表示しますか。
3、今後、他のゲノム編集原料を使用する可能性はありますか。

その質問状に対して、16社から回答がありました。

ほとんどの企業は「ゲノム編集ジャガイモを使用する予定はない」という回答でした。しかし、なかには「国の方針に準拠して判断・対応する」「国の法令や指針等に従い、また様々な情報収集を実施し、科学的かつ合理的な判断の基、対応してまいります」などという回答もありました。つまり、政府がゲノム編集食品は安全であると判断しているから、使用しても問題ないと判断しているものと思えます。ゲノム編集食品を許容する消費者が増えていけば、これらの企業はゲノム編集食品を製造・販売するようになるかもしれません。

もう1点気になるには、未回答の企業の考え方です。

モスフードサービス(モスバーガー)、ロッテリア、日本KFCホールディングス(ケンタッキーフライドチキン)、すかいらーくホールディングス、サイゼリアなどの外食産業や、ファミリーマート、ミニストップなどのコンビニ企業からの回答が届いていません。これらの企業がゲノム編集食品に対してどのようなスタンスなのか、とても気になります。

ゲノム編集食品が拡がらないようにするためには、「ゲノム編集食品は食べたくない」という消費者の声を企業に届けることが大切でしょう。

【質問状】ゲノム編集ジャガイモについての質問状(食品関連企業33社宛)(2024年12月2日)

【回答】ゲノム編集ジャガイモについての質問状(食品関連企業33社宛)への回答(2025年2月18日)

[消費者庁]ゲノム編集技術応用食品及び添加物の食品衛生上の取扱要領に基づき届出された食品及び添加物一覧

 

タイトルとURLをコピーしました