たねまきコラム:多国籍企業から「食の支配」を取り戻すための写真アクション 〜「たべきめキャンペーン2025」のすすめ〜

たねまきコラム

10月16日は「世界食料デー」

毎年1016日は、国連が定めた「世界食料デー」です。「世界食料デー」とは、世界中の人びとが世界の食料問題について考え、飢餓や貧困、栄養不良などの問題を解決することを目的としたものです。世界中の人びとが飢えることなく健康に暮らしていくために設立されたFAO(国連食糧農業機関)の創設が19451016日で、この日が「世界食料デー」となりました。

「世界食料デー」では毎年スローガンが決められていますが、2025年のスローガンは「Hand in Hand for better foods and a better future(ハンド・イン・ハンド、より良い食と未来へ)」です。よりよい食と未来を手にするために、人種や国境、世代や文化を越えてすべての人びとが手に手を取り合って協力しよう。そんな願いが込められているのでしょう。

国連が定めたSDGs(持続可能な開発目標)には17のゴールが定められていますが、その「目標2」は飢餓を撲滅し、持続可能な農林水産業を促進することが世界の目標になっています。

強くなる多国籍企業による「食の支配」

ChatGDPで作成しました。

このように、国連でも食料問題を解決するために、さまざまな取り組みが行われています。しかし、貧困や飢餓は一向に解決する兆しがありません。世界各地で勃発している紛争や気候危機の伴う異常気象のために、食糧生産の現場は混乱しています。それだけでなく、世界の食糧を牛耳っている「穀物メジャー」や、遺伝子組み換え作物を開発・販売する多国籍企業は、以前にも増して「食の支配」を強めています。

 世界の農業生産の8割は小規模家族農業が支えていますが、そのような小規模農家は虐げられ、大型農業機械やスマート農業設備を備えている大規模アグリ企業が優遇されています。さらに、遺伝子組み換え作物やゲノム編集などの遺伝子操作食品に加えて、培養肉や合成生物学などの新しいバイオテクノロジーを利用した食品が出回ろうとしています。

はたして、これらは私たちが求める「食べ物」なのでしょうか。

それだけではありません。私たちが口にしているものは、本当に私たちが食べたいものなのでしょうか。テレビや雑誌のコマーシャルで宣伝されていた商品。SNSで見た“映える”食べもの。スーパーの棚に平積みされていた特売商品。「これを食べなきゃ」と無意識のうちに刷り込まれてしまって、私たちの意思決定がゆがめられていると感じることはありませんか。

私の食べるものは、私が決める!

こうした多国籍企業による「食の支配」に抵抗する意思をアピールする、参加型のキャンペーンがあります。それが「たべきめキャンペーン」です。

「たべきめキャンペーン」の正式な名称は、「私が食べるものは、私が決める。/私が作るものは、私が決める。/多国籍企業のために、ではなく。」です。「世界食料デー」の前後2か月間に開催されるこのキャンペーンは、今年で5年目を迎えました。投稿された写真は累計450枚弱を数えます。

参加方法はとても簡単。このメッセージボードといっしょに、あなた自身や、あなたが守りたい食べ物や食の生産現場の風景を撮影して、その写真を投稿するだけ。化学肥料や化学農薬を使わずに守られている畑や田んぼ、真心込めて作られた食事。食の安全に取り組む仲間たち。「食の支配」へ抵抗する気持ちは、1つひとつは小さくても、集まると大きなものになるはず。

あなたも、ぜひ、ご参加ください。 

たべきめキャンペーン2025
開催期間:2025916日〜1116
呼びかけ団体:日本消費者連盟/遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン
詳しい投稿方法やメッセージボードのダウンロードはこちらから。

《関連イベント》
世界食料デー オンラインミーティング「私が食べるものは 私が決める」
日時:2025年10月14日 14:00〜15:30
場所:オンライン
料金:無料
主催:日本消費者連盟/遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン

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