[NEWS!!]「食べもののことを考える」今、ここから、私たちから 第19回GMOフリーゾーン運動全国交流会 in えひめ

NEWS!!

202531日から2日間にわたって、OKシードプロジェクトも実行委員会として参画した「第19回GMOフリーゾーン運動全国交流会 in えひめ」が愛媛県今治市で開催されました。

GMOフリーゾーン運動」とは、遺伝子組み換え作物(GMO)が栽培されていない地域(フリーゾーン)を各地で拡げる運動のことです。1999年にイタリアからはじまったGMOフリーゾーン運動は、欧州を中心に広がっています。日本では2005年に滋賀県高島市でスタート集会が開催され、農家や団体、市民が「GMOフリーゾーン宣言」を行ってきました。

「GMOフリーゾーン宣言」とは、農家や食品業者、流通業者、消費者がGMOを栽培しない、GMO加工食品を作らない、売らない、買わないと宣言することです。現在では遺伝子組み換え作物・食品だけでなく、ゲノム編集作物・食品も含めてフリーゾーン運動を進めていて、107,744.5haの農地、321.7haの牧場、4,520.4haの森林と、ゲノム編集水産物の養殖を行わない120,017.7haの海域がGMOフリーゾーンとして登録されています。

■愛媛から「食べ物のことを考える」

19回目を迎えた今回のテーマは、「『食べ物のことを考える』 今、ここから、私たちから」。

遺伝子組み換え食品(GOM)やゲノム編集食品などの遺伝子操作食品だけでなく、培養肉や合成生物学を利用した食品の開発研究が進んでいます。しかし、食事に無頓着だったり、食の安全性よりもコストや利便性が優先されるケースも多々見受けられます。そこで、このイベントを通じて、もう一度「食べ物」のことを考えて、そして、その想いをイベント終了後も拡げていくためのきっかけとしよう。そのような想いが詰まったテーマです。

まず第1部では、ドキュメンタリー映画「食べることは生きること~アリス・ウォータースのおいしい革命」が上映されました。食べることに向き合う活動家アリス・ウォーターさんが日本の各地でさまざまな人や食べ物に出会い、感動の輪を拡げていくこの映画は、食べ物のことを考える最初の一歩として、受け入れやすいものでした。

実行委員長の野島貴子さん

映画の上映後に行われた開会式で、実行委員長の野島貴子さん(コープ自然派しこく)から開会のあいさつがありました。愛媛県でゲノム編集作物の開発が行われていることに驚き、危機感を覚えたことがこの交流集会を愛媛で開催する動機となったとのことです。いま、食べ物はたいへんな状況である一方で、命の根源である食べ物をたいせつにすることで地域の環境が守られ、生態系も豊かになるなど、食べ物には大きな可能性があると信じていると、野島さんは参加者と希望を共有しました。

2部のパネルディスカッションでは、遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン代表の天笠啓祐さんと、愛媛県でさまざまな分野から食の安全により組んでいる3人の方がパネリストとして登壇しました。

遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン代表の天笠啓祐さん

西予市で地域協同組合 無茶々園(むちゃちゃえん)の代表の大津清次さんからは、無農薬でミカンを作り始めた50年前には周囲からは理解されなかったこと、一方で消費者からさまざまな学びがあったことなどが語られました。

無茶々園(むちゃちゃえん)の代表の大津清次さん

今治市議会議員の内山葉子さんは、子育てのなかでいちばん愛情を注ぐことができるのが食であり、手作りのお弁当を作ることが食育であると経験談を語りました。そしてゆうき生協のイベントでオーガニックのことを知ってからは、市議会においても学校給食にも安心・安全な食材を取り入れるために力を注いでいることが報告されました。

今治市議会議員の内山葉子さん

西条森のようちえん おむすび代表の皆尾明子さんからは、自然のなかでの保育とともに、親子活動として味噌造りや田んぼでの手植え体験など季節を通して食べ物のことを考える活動をしていることが紹介されました。

西条森のようちえん おむすび代表の皆尾明子さん

このパネルディスカッションでは、食べ物のことを考えるとき、自分の住む地域のことを考えること、そしてなによりも楽しく運動することが大切であることが確認されました。

3部では各地でのGMOフリーゾーン運動の報告として、遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン、あいコープみやぎ、生活クラブ生協、コープ自然派、グリンコープ、なのはな生協のメーバーからの発表がありました。また、台湾の遺伝子組み換えフリー連盟のチアリンさんとジュエイさん、韓国のGMO反対全国行動のゴンさんも、それぞれ自国での活動について紹介がありました。

韓国での活動を報告するのGMO反対全国行動のゴンさん

 

GMOフリーゾーン全国交流集会
日時:202531日(土)11時開場、12301700
場所:今治公会堂ホール

《プログラム》
第1部 映画「食べることは生きること~アリス・ウォータースのおいしい革命」上映会

第2部 みんなでミーティング 「食べ物のことを考える えひめサミット」
パネルディスカッション「食べ物のことを考える えひめサミット」
パネリスト:天笠啓祐(遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン)/大津清次(無茶々園)/内山葉子(今治市市議会議員)/皆尾明子(西条森のようちえん おむすび)
コーディネーター:野島貴子(コープ自然派しこく)

第3部 フリーゾーン報告 GMOフリーゾーン2024年度報告及び各団体報告
遺伝子組み換え食品いらない!キャンペーン/あいコープみやぎ/コープ自然派/生活クラブ/なのはな生協//グリーンコープ共同体
遺伝子組み換えフリー連盟(台湾)/GMO反対全国行動(韓国)/IFOAMオーガニクス・ヨーロッパ(欧州)

※本イベントに先立って3回のプレイベントがオンラインで開催されています。アーカイブ配信もあります(有料)
GMOフリーゾーン運動全国交流集会inえひめ プレイベント:アンコール配信
第1弾 GMOってなに?GMOフリーゾーンってなんのこと?
講師 天笠啓祐さん
第2弾 ゲノム編集魚ってなんだ?京都府宮津市で起こったこと
講師 井口NOCOさん(麦のね宙ふねっとワーク)
第3弾 全国の自治体で進むゲノム編集への取り組み
講師 原英二さん

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