【VOICE!】健康のためと言いながら、自分がいったい何を食べているのかわからない

Voice!

最近よく「完全栄養食」という言葉を耳にします。手軽に必要な栄養をバランスよくとれる食品のこと等を指しますが、忙しい中でも手間もかからず時短で食べれる、効率が良いという点を重視して、若者や忙しい社会人の間で広まりつつあるようです。
そして、実は「超加工食品」の消費が増加している日本。今、食の選び方はどのように変化しているのでしょうか。

今回の「Voice!」では、家族の食生活を心配している2人のママからお話を伺いました。



ー中学3年生、受験生ですね。塾通いも増えてきましたか?

Aさん:塾が終わって22時過ぎに帰宅します。塾の前にごはんを食べて出ても、頭を使っておなかが空くので、帰宅してからまた軽く食べさせます。とにかく食べますよ・・・我が家の炊飯器は5号炊きで、朝夕と炊いても足りない時があるほどです。

—中学生男子、食べ盛りですね。ところで息子さんの食生活で心配な点というのは?

Aさん:やっぱり、加工食品を食べることが増えたことです。コンビニで間食にパンやカップ麺などを買って食べているようです。しかも先日、眠気対策として友だちに「これを飲めば一発で眠気が飛ぶ」と勧められて、エナジードリンクを初めて飲んだと聞きました。かなり慌ててしまいました。

—それは心配でしたね、体調が悪くならなくてよかったです。しかし中学生にはまだ飲んでほしくないというのは確かです。規制が無いことを不思議に思うほどですよね。

Aさん:幸い本人がやたらと甘いその味が好きではなかったようで、全部飲まなかったそうでほっとしました。前に「エナジードリンクは飲んじゃダメ」と話してはいたんですが、そもそもお友だちに勧められた飲み物が、エナジードリンクだという認識が無かったようです。

Bさん:カフェインの過剰摂取や依存は、子どもの脳や身体に負担になりますよね。人工甘味料の甘さが苦手でよかったです。お母さんの普段からの食育がちゃんと届いているのでしょうね。

Aさん:そうでしょうか。自分で食べたいものをある程度選択できる年頃になったので、その分「こんなのばっかり食べて…」なんてひやひやしてばかりいます。

今の時代って安易に「コレを食べれば大丈夫」とか、「すぐ効く」という広告に弱いですよね。利便性や効率に価値がある時代の、いわゆる「タイパ」なんていうものにすぐに飛びついてしまうことの危うさと、子どもへのその影響を、この件から心配しています。経験やリテラシーが足りない子どもというのは、特にそれに乗せられてしまうじゃないですか。

—わかります、食に対しても、「タイパ」を重視する方がとても多くなっていますよね。若い方ほどその傾向にあるようです。確かに、ちゃんとした食事を作ると、それなりに作る時間や手間、お金もかかります。中高生であれば特に安くて早くて美味しいという食べ物の需要が高くなるのは当然かもしれませんね。そこに、いま「健康」という視点も若者にとってキーワードのようですね。

Aさん:実はエナジードリンクの件だけではなくて、うちの子が最近タンパク質にハマっているんですけど、なんでも「タンパク質が多いものを摂るべき」という視点で食を選ぶようになってしまって、それも気になっていたんです。極端に、効率よくタンパク質が摂取できる食品や、ドリンクなどを間食にすることが増えました。それで、食事ってそんなものじゃないよ!という話で少しだけ口論になりました。最終的にはこちらが折れたわけですけど。

わたしもダイエット中にその思考になった時期があり、プロテインを飲んでいました。でも、こうした加工食品はやはり添加物も多いです。しかも裏面を見ても、分からない情報がたくさんありますよね。健康のためだと言いながら、自分がいったい何を食べているのか、何を身体に入れているのかわからないというのは、すごい矛盾です。

Bさん:うちの夫は2年前に健康診断で引っかかって以来、「特保」の商品やサプリメントを日常的に摂っています。ちょっと栄養オタクというか、笑。追われるようにサプリメントを摂る日々です。もちろん彼が元気ならなんでもOKですし、本人が効果や副作用のことも理解して納得して摂るならまあいいんじゃないか、なんて思っていたんですけど、やっぱり、「あれ?栄養と食事ってなんだろう?」って考えことが増えました。
効率的に、必要な栄養素を摂る。それって確かに良いことなんだろうとは思うんです。でも本当にからだに良いんだろうかと疑問を持ちながら、もやもやしています。

栄養素ってその単体だけで作用するわけではないですもんね。人工的に作られた単体の栄養素では、体で吸収されずに排出されてしまうことも多いそうです。サプリや完全栄養食で人為的に添加された栄養ではなく、よく「ホールフード」とも言いますが、自然の食べ物を丸ごと食べるというのが、栄養の吸収に良いということを近年よく聞きます。
もちろん、サプリメントで栄養を補う必要がある方もおられると思います。でもそれはあくまで「栄養補助食品」であって、食事の代わりにはならないわけですからね。

Bさん:そうですよね。昔、趣味で薬膳を勉強していたころに「身土不二」、「一物全体」という言葉を知りました。できる限り、その土地で採れた旬の物を食べることで、その風土に適した健康を保てる。そしてひとつの食べ物はその全体をいただくことで、バランスよく栄養が摂れる、と。ザックリいうとそういう意味ですが、こうした理念が現代の食には欠けていませんか。

ーそうですよね。超加工食品のように、原材料が工場で作られた超加工食品では、「いのちをいただく」という感覚をどこかに忘れてしまいそうです。この地球上で、まるで人間だけで生きているかのような横暴な振る舞いは、私たち自身に返ってくるんじゃないか、そんな不安も過ぎります。

Aさん:勉強をがんばる息子に、わたしができる最大のことはやっぱり、美味しいごはんを作って健康を守ることだと思います。もちろん、友だちと食べるカップラーメンやファーストフードも美味しいと思うんですよ、でもやはり食事はからだをつくるものであり、私たちは生きるために食べているわけですからね。
毎日の食事で、生きるために大事なことを伝えることができたらいいなと思います。

 

【OKシードプロジェクト2月のオンライン学習会:「ゲノム編集食品の基礎知識&最新情報(節水型乾田直播や『あきたこまちR』など」】

【OKシードプロジェクト7月のオンライン学習会:「完全栄養食は本当に完全なの?〜世界で加速する超加工食品の規制vs推進する日本〜」】

2026年7月のオンライン学習会のテーマは、「完全栄養食は本当に完全なの?〜世界で加速する超加工食品の規制vs推進する日本〜」です。
 近年、急速に「超加工食品」が健康に与える影響に関する意識が世界で高まり、国連も含めて世界で規制が始まっています。実際に、さまざまな健康被害が報告されており、日本でもそれは無縁でないのですが、日本では規制どころか、販売を促進する制度までが作られているのが現実です。このままでは日本の食はどうなってしまうのか、世界の動きを学びながら、対処策を考えます。

OKシードプロジェクトのサポーターのみなさんのための学習会で、サポーターの参加は無料です!サポーターでない方はぜひサポーター登録をお願いします(サポーター登録も無料です。)

《OKシードプロジェクトオンライン学習会:完全栄養食は本当に完全なの?〜世界で加速する超加工食品の規制vs推進する日本〜》

日時:2026年7月1日(水) 午後8時〜9時30分
講師:印鑰智哉さん(OKシードプロジェクト 事務局長)

◆詳細・お申込みはコチラ

タイトルとURLをコピーしました