【たねまきコラム】たくさんの仲間で取り組む有機農業はたのしい

たねまきコラム

 栃木県の有機栽培農家のこくぼ農園です。

 少し遅くなってしまいましたが、年越し前の「タネまき」が終わりました。パン用強力小麦、麺用中力小麦、もち麦、菜種、来年の稲作・大豆栽培に向けての緑肥作物です。

 農園の耕作面積は4ヘクタールほど。家族(つれあい、長男のつれあい、私)3人と、うれしいことに農園を手伝いたい(流行り言葉で言えば“推し”?)または勉強したいという、女性を中心としたヘルパーさん16人(連絡網に登録している方)の共同作業です。私が稲、麦、大豆、菜種など大型機械を使う作物を担当。女性たちが野菜を中心に作業しています。田植え、稲刈りなどは子どもたちも集まった体験会になって、お祭り騒ぎです。

 稲、麦、大豆はほぼ自家採取で作っています。野菜もタネ採りしていて、まさに女性の権利としてのタネ採りにみなさん一生懸命です。市販のタネも利用しますが、自家採取のタネは大体優秀で、できもよいです。それほど厳密なタネ採りではなくて、交雑もあってよいというか、それも楽しいレベルのタネ採りです。     


 しかし気になるのがトマト。例のゲノム編集のハイギャバトマト。近くで作られないか気懸かりです。自然の成り行きまかせの農園で、遺伝子に人が手を加えられたタネなど絶対に許せません。それも健康向上のためなど大嘘つきの金儲け見え見えのタネなど、もってのほかです。


 作物はほぼ契約栽培で、顔のわかる個人、地元のパン屋さん、豆腐屋さんなどが相手で、みなさん食べ物にはこだわりを持っています。なんでも値上がりする昨今ですが、基本的にみなさん地元で商売しているので簡単に値上げするわけにもいかず、苦しいなかで努力しています。     


 生産者と消費者が近い有機栽培ということで、企業の作る農薬や肥料は一切使わず、グローバル経済の影響は受けにくく、どうにかやりくりしています。さらに、消費者が生産のお手伝いに参加するという、最先端(?)の、かつ楽しい取り組みをしていると思っています。実際は超忙しいのですが。

 どうなっているのか関心のある方はぜひ参加、体験しにきてください。

こくぼ農園 國母克行

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